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提言SAKAMOTO2010

​坂本龍一さんがmore trees代表として2010年に語っていたこと
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こんにちは。坂本龍一です。ワリバシについて、お話しさせてください。

この企画書は坂本龍一さんの肉声に基づいて2010年に作成されました。

坂本さんの森に対する熱意は最期まで変わることはありませんでした。

そして日本の森をめぐる状況は、当時も今も何も変わりはありません。

むしろワリバシに対する期待はもっと高まっていると言えるでしょう。

僕は音楽活動のかたわら、一般社団法人more treesの代表として、
主に日本の森林再生活動に取り組んでいます。

more trees~その名のとおり「もっと木を!」と訴えることが日本の森林保全のためには欠かせません。日本は森林面積の半分近くをスギやヒノキの人工林が 占めています。人工林は適切に木を切り続けなければ、すなわち間伐をしなけれ ば、森の本来の機能を保持することができません。しかし間伐をしても、切った 木を森に放置したままでは、森はもっと大きなダメージを受けます。間伐をし て、そして間伐材を利用する。それがもっとも重要です。そう、われわれ消費者 が「もっと木を使う」ことで、瀕死の状態にある日本の山は息を吹き返します。

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僕が日本の森林問題に関心をもったきっかけが、
ワリバシでした。
もう10年以上も前のことです。

ワリバシが間伐材利用の切り札になる。その思いは当時も今も変わりません。 むしろ当時より今のほうが切実な問題となっています。当時は国内で95%以上 のシェアを占める中国産のワリバシが使われていましたが、今はワリバシその ものが使われなくなっています。 材の身元もわからず、もれなく漂白処理されて輸入される中国産のワリバシより も、断然、国産のスギで作った天然のワリバシが使われるべきなのです。どん どん使われるほど日本の森は良くなるという理屈です。しかし、このところの 労働市場の高騰のために中国でワリバシが生産されなくなり、代わって国内で は外食産業を中心に樹脂箸が台頭しています。

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​初めてのアドバシを手に(アースデイ東京2001)

樹脂箸を”エコ箸”と呼ぶ向きもあるようですが、
石油製品のどこがエコなのでしょうか?

適切な衛生管理をおこなうためには食洗機も必要で、言うまでもなく、それ には電気もCO2も使います。樹脂箸の一日一膳あたりのランニングコスト は、国産ワリバシの購入代金と変わらないはずです。 なにより、木が香る杉のお箸は美しい日本の文化ですが、黒塗りの樹脂箸が 食事をさらに美味しくしてくれるとは思えません。

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​鳥取県智頭町の「more treesの森」にて

ワリバシが本物のエコ箸です。
使えば使うほど森を守ります。

重ねて言いますが、樹脂箸とコストは 変わらないはずです。

どっちが本物のエコか、もう言うまで もないでしょう。

国も森林保全と林業推進の観点から割 箸に大いに注目しています。

林野庁はmore treesと同じ主旨で 「木づかい運動」を推進しています。

ワリバシで木づかい。われわれNGOと 国の思いは一つです。

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​(木づかい.comより)

広告主として「ワリバシで木づかい」に貢献することができます。

外食やコンビニなど、実際に箸を扱っているわけではない企業のみなさん にも、ワリバシ普及に一役買っていただく手があります。 「アドバシ」という手法です。
これも僕が10年前から注目していました。 当時、中国産の箸は1膳1円と言われていました。一方、国産箸は5円が 相場でした。この4円の価格差を埋めるために箸袋をスポンサー企業のた めの広告スペースにしようという発想です。 木づかいに貢献しながら、箸袋を自社の広告媒体として活用できる。広告 戦略に詳しいわけではありませんが、CSR的な価値だけではなく、必ず人 が手にする箸袋は効果的な広告媒体なのではないでしょうか。おてもとに 広告を!

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